リンパが張る:違和感/症状から病気検索

リンパが張る そのほかの気になる症状

home > そのほかの気になる症状 > リンパの違和感

リンパが違和感を感じる原因とは?

■ リンパが変なとき

身体のリンパに、変な違和感を感じることはありませんか? たとえば風邪をひいたときに、首が痛重くなることがありますが、 あれは、首筋のリンパ節が腫れていることによるものです。

体調不良から「リンパ節が大きく腫れてしまって妙に気になる」 という症状を訴える方も珍しくありません。 体の様々な部分にあるリンパ節が違和感を訴える原因について考えます。

・リンパの仕組みとは

血管の中を循環しているのは「血液」です。 酸素や栄養を運んだり、逆に老廃物の撤去するシステムを担っています。 リンパ管というのは、血管よりさらに細く軟らかい管です。 血管とは別ルートで体中に張りめぐらされていて、管の中には、血液でなく「リンパ液」が循環しています。

リンパ管は、腸から吸収された脂肪分を運んだり、 血管から漏れ出た水分を回収したりする役目をもっています。 血管ともつながっています。 リンパ球は、血液とリンパ液の中を行き来して、老廃物を運ぶことをしてます。

リンパ管と良く似た器官に「リンパ節」というものがあります。 網状の皮質とリンパ細胞からなっていて、リンパ液をろ過器するという役目を持ちます。 具体的には、リンパと一緒に運ばれてくる病原体などを引っ掛けて捕えています。 リンパ節には白血球やリンパ球が集中しているんですが、「リンパ節」で捕まえた病原体などを、 リンパ球などが処理することで、身体を護っているのです。

頼りになるリンパ球ですが、ときには処理しきれない異物なども存在します。 「リンパ節」は、そうした異物や病原体・ガン細胞などを一時的に溜め込めるようになっています。

リンパ節は、体の外から細菌などの異物が侵入した時に、 そこで細菌と戦って食い止める役割を果たしている証拠ということです。 手に怪我をした時に、腋の下のリンパ節が腫れる。 足に怪我をした時に、そけい部のリンパ節が腫れる。 こうした現象は、リンパ節の防御機構の結果の一つといえます。

腫れたり違和感を感じたりするリンパというのは、リンパ節です。 そして、リンパ節に違和感があるときは、防御機能が働いている最中ということです。

・リンパの場所って?

リンパ管は、身体のほぼ全てを通っていていますが、確認できるのは体の表面に近い部分です。 リンパ節がたくさん集まっている場所は、身体の上のほうから、次の部分にあります。

「後頭部の髪の生え際」
「耳の前後」
「首筋」
「アゴにかけてのライン」
「腋の下」
「そけい部(足の付け根)」

身体の中心部や、頭・手足の節目に存在していることがわかりますね。

人間の体の中には、合わせて数百個のリンパ節があります。 通常は非常に小さいために、皮膚の上からさわっても位置がわかりません。 風邪をひいたり怪我をしたりすると、細菌やウイルスがリンパ液の中に入り込んでくると、 まず、リンパ節の中でせき止められます。リンパが腫れたりすることで、位置がわかるのです。

・腫れや違和感のよくある原因

一般的に多いのが、ウィルス感染による腫れです。 ウィルスがリンパに進入することで腫れると、ゴロゴロと触れるほど大きくなります。 始めのうちは、圧痛(押すと痛い)だけですが、病気が進行して、その分リンパがガンバルと、 なにもしなくても違和感が生じるようになります。

また、前述したように風邪などの場合にも同様の症状を感じることがあります。 それから、リンパ節炎にかかったときにも、そういった症状が現れます。 「手に怪我をした時に、腋の下のリンパ節が腫れる」というのは、傷のもっとも近くにあるリンパ節が、 使命を果たしているというワケです。

病的なリンパ節の腫れには、次のようなものがあります。

・化膿性リンパ節炎
リンパ球や白血球が負けていると起こる症状です。 リンパ節の中で、白血球などの攻撃が効かなければ、細菌がどんどん増えていきます。 そうしてリンパ節の腫れが大きくなり、痛みや発熱を伴うのです。 皮膚表面にまで炎症が及ぶと赤く熱をおびることもあります。多くは、首のリンパ節におこります。 一般によくある原因は、上気道炎や扁桃腺炎を起すケースや、ブドウ球菌や溶連菌などに侵されたときです。

・ウイルス性リンパ節炎
代表的な病気は、インフルエンザなどです。 通常は、身体のあちこちのリンパ節が腫れる症状をおこします。 「化膿性リンパ節炎」に比べて、発熱も痛みも小さいようです。 抗生剤は効かないのですが、時間とともに腫れは治まっていきます。

ほかにも、次のような病気が、リンパの腫れを起こします。

結核性リンパ節炎
亜急性壊死性リンパ節炎
猫ひっかき病
悪性リンパ腫、白血病などの悪性腫瘍

結核性リンパ節炎

結核性リンパ節炎は、全身のリンパ節に結核菌が感染することによって炎症をおこす病気です。外見からはっきりわかるほどリンパ節が赤く腫れ上がります。同時に疼痛もおこります。症状が進行すれば、病巣の硬化や石灰沈着を引き起こします。

結核性リンパ節炎になると、うなじの下付近に赤い腫れができる場合が多く、これは顎下付近に発生することもあります。腫れの大きさは2cmから3cmセンチほどで、発熱や全身の倦怠感といった症状もあります。

悪化すると呼吸器系にさまざまな影響を及ぼします。例えば、縦隔リンパ節の腫れがひどくなると気管支を圧迫して、急性無気肺や閉塞性肺炎を併発する恐れがあります。咳や痰、呼吸困難など呼吸器系の症状があらわれるので注意が必要です。放って悪化させないよう、必ず病院で治療する必要があります。
20歳から50歳代の女性に多いという特徴もあります。

リンパ節の腫れと間違いやすいもの

症状が似ていることから「リンパ節が腫れている」と思い違いしやすい病気もあります。

「おたふくかぜ」
耳下腺や顎下腺が腫れたりします。はれる部分は似通っているのですが、リンパ節の腫れではありません。

「蜂窩織炎」
広い範囲がぼんやり赤く硬くなって腫れて、皮膚の下の深い部分が化膿してしまった状態です。 最もよく表れるのは顔や手足。熱や寒気・頭痛・関節痛を伴うこともあります。 原因のほとんどは、黄色ブドウ球菌によるもの(他の細菌のことも)で、 皮下脂肪組織に菌が侵入して発症します。リンパのうっ滞や浮腫がもとになる場合もあります。

・まとめ

繰り返しますが、リンパは体中に栄養分を与えたり、感染症から体を守る役割を果たしています。 そして、外部から有害なウィルスや細菌が入ってくると、それを血液中から追い出すためにリンパ節で ろ過しています。 そのときにリンパ節が腫れるわけです。 こうして見ると、あまり重篤な病気には無縁のように感じますが、そうではありません。

この症状が起こることで、心配すべき危険な病気に悪性リンパ腫があります。 いわゆる血液のがんの一種になります。 首、わきの下、足の付け根などでリンパ節が腫れますが、痛みがないのが特徴です。

そのほかの気になる症状
役立つ情報!

そのほかの気になる症状 <前|先頭> 頭と顔の症状
内臓脂肪型肥満