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じんましんの症状

かゆくて、たまらない!

蚊に刺されたような無数の発疹がぷちぷち体中に出来る「じんましん」。 発疹は、自分でも見苦しく不愉快のみならず、気が狂いそうな非常に強いカユミがおこります。 ガマンできればいいのですが、耐え切れずに掻いてしまうと、 発疹が広がり、かゆみは一段とひどく。 掻けば掻くほど湿疹は増えます。 悪化の一途をたどる点において、最悪の疾患といえます。
「じんましん」は、薬などで早めに対処し、出来るだけ掻かないことが肝要ですが、 原因が一定しておらず個人差も大きいなど、始末に困る病気といえます。 ここでは、困ったジンマシンのお話をしましょう。

その症状

じんましんを発症すると、まず最初に、皮膚に大小のむくみやブツブツ・赤みが発生します。 一般的には、強めのかゆみを伴うのですが、チクチクとしたり、 焼けるような熱さを感じるような場合もあります。

こうした症状は、数分から数時間後に次第に消えてなくなるのですが、安心した頃に発症し、 再発を繰り返すこともあります。再発が、短期(1カ月以内)で治まるものを 「急性じんましん」といい、治まらないまま、いつまでも再発を繰り返すものを 「慢性じんましん」と呼びます。

主な特徴はかゆみと赤み。ですが、それ以外にも特徴があります。 症状が激しいと、次々と新しい膨らみが出没して、範囲も拡大していくのです。

ブツブツの大きさはさまざまです。1〜2mmの微小サイズで済むこともあれば、手足や背中など、 大きく広がることもあります。症状が悪化すると、複数のじんましんが融合して、 体のほとんどが覆われてしまうこともあります。発疹の形も、円形・線形・環状・地図状など、 定まっていませんが、その形には意味はありません。

■ じんましんの原因

じんましんは非常に難しい病気の一つとも言われています。現代でも、因果関係については なんとなく分かっていますが、詳細なメカニズムについては、まだはっきりと解明されてないようです。 じんましんの原因とされるのは、いくつかあって、それらはどれも、 保身・痒みの症状を引き起こす点で共通しています。

解明されていないとはいえ、「原因となりうる何か」に関しては、 おおよその予想をする事が出来でいます。

じんましんの原因となりうるのはウィルスへの感染、食べ物に対するアレルギー、 過度の疲労、強いストレスなどが考えられます。最も多いのが、 食べ物などのアレルギーでのじんましんでしょう。少量のアレルゲンを口にした途端、 体中にじんましんが出たという症状を体験したことのある方もいるでしょう。

個人の体質の違いもあって、症状から原因を特定することは難しいとされています。 現実には、過去の経緯からじんましんの発症要因を突き止めることがほとんどです。 食べた物や、なんらかの行動をしたときに、じんましんが起こったなら、 それがその人の発症の引き金になっているというわけです。

例えば、サバを食べてじんましんが起きたケース。そのときは、もう一度サバを食してもらい、 そのとき、身体に起こった様子が一種の判断指標になります。どれくらい食べたら、 発疹ができるのか、サバのどの部分を食べて症状が現れたのかということを調べるのです。

このデータは、その人にとっての長期的な予防策として役立ちます。 きわめて原始的ですが、それだけ厄介な病気ということがいえます。

■ アレルギー性と非アレルギー性

じんましんには、アレルギー性のものと、非アレルギー性のものがあります。 「アレルギー性じんましん」の原因は、食べ物、食品添加物、動植物など。 これらに含まれるアレルギーの原因物質が、体の中で異物として認識されると、 細胞からさまざまな化学物質が放出されます。

その中の「ヒスタミン」という物質が皮膚の血管を拡張させ、 血液中の水分を血管の外に浸み出させるため、皮膚が赤く腫れるのです。 ヒスタミンは、かゆみを感じる神経を刺激します。身体が痒くなるのはそのためです。

一方の「非アレルギー性じんましん」の原因は、摩擦や圧迫、熱さ、寒さなど。 このタイプのじんましんでは、稀に、かゆみが伴わないこともあります。 それぞれの原因の一覧は次の通りです。

■ アレルギー性じんましん

・食べ物
 魚介類 肉類 卵 乳製品 穀類 野菜 食品添加物

・ 植物や昆虫
 蕁麻(じんま) ゴム ハチ など

・ 薬剤
 抗生物質 解熱鎮痛剤 咳止め など

■  非アレルギー性のじんましん

・物理的刺激
 摩擦(下着や袖口に触れる上着など)
 圧迫    (買い物カゴやバッグを持ち手による圧迫など)
   (ハンドバックの紐、下着などのしめつけ、肌をひっかいて)  振動(マッサージ器のよる振動など)
 熱さ 寒さ 日光など

食べ物アレルギーのうち、小麦、ソバ、乳製品、卵、落花生は、 五大アレルギー成分(アレルゲン)といわれています。じんましんを誘発するのがヒスタミンですが、 このような「仮性アレルゲン」が含まている食品もあります。 「赤ワイン、セロリ、タケノコ、チーズチョコレート、バナナ、ほうれんそう」などは、 いわゆるアレルゲンではありませんが、「仮性アレルゲン」が入っていることで、 症状を起こすことがあります。

薬剤が原因となる場合は、重篤化する可能性もあります。「そのうち治るから」といった自己判断は危険。 早めの受診が必用です。ほかにも、入浴や運動による発汗でジンマシンが起こる場合もあります。 例えば、血液疾患や膠原病などのある人うや、心身に強いストレスを抱えていると、 入浴や運動の発汗などでも症状を湿疹がでたりします。

ナイロンなどの化繊が触れてカユミを起すことがありますが、原因はアレルギー性・アレルギー性のどちらともいえません。両方の組み合わせともいえます。いつも着ている洋服の袖がかゆくなったことがありませんか。お風呂で、ナイロンの垢擦りで身体をゴシゴシやりすぎて、ぶつぶつができることもあります。どちらも、疲れが溜まっていたり体調が悪いときに起こりやすいようです。こうした人はどこかの内臓が弱っている(肝臓・腎臓など)か、生まれつき弱いこともあります。

■ 突発性じんましん

慢性と急性。アレルギー性と非アレルギー性について、お話してきましたが、 実は一番多いのは突発性じんましんです。医療機関を受診する患者全体のうち、80%割程度は、 このケースです。よくある典型的症状は、 原因が明らかでないこと。

それはある時、突然にわずかに盛り上がった赤い(はん)が出現します。斑は、 境界がはっきりした円形や環状、または、いびつな地図のような形状をしていて、 激しいかゆみを伴います。一度発症すると、基本的にはその後、毎日のように出現します。 しかも、全身のどこにでも出てくるのです。

表れてから数十分以内に跡形もなく消えてしまったり、場所が移動したりすることが、大きな特徴です。 例外はありますが、1日以上同じ部位に持続して出現することは、ほとんどありません。

■ 命にかかわるとき

普通のじんましんは、どんなに酷いものであっても、症状は痒みと発疹のみ。 命に関わるような病気ではありません。 しかし、中には生命が奪われる悪性のものがあるので注意が必用です。

「喉頭浮腫」と呼ばれるじんましんは、気管の入り口の粘膜が腫れて、気道を塞ぎます。 この症状が一気に現れると呼吸困難に至って、最悪そのまま窒息してしまうことがあります。 また、このとき、窒息までいかなくても喘息の症状が伴うこともあります。 かなり重く危険な疾患です。

皮膚だけでなく、体内の粘膜にも表れるタイプのじんましんもあります。 腸の粘膜がジンマシンで腫れると、腹の中に異常が起こって、下痢や腹痛、嘔吐といった症状が出ます。 強いじんましんが、身体の外と中に広がったときは、循環している血液量が減っている状態です。 そこに下痢症状が加わったりすると、脱水やショック状態を起こしてしまう危険が高まります

■ ジンマシンを治したい

原因がケースバイケースという、つかみどころの無いのがジンマシンですが、 とにかく原因と思われる憎悪因子を取り除くことが、治療の第一歩になります。 一時的に改善しても長期にぶり返す人には、とくに原因究明が必要です。

原因がわからないときや、症状が続くときには内服剤(抗アレルギー薬)を使用します。 よく知られている薬は「アレロック」ですね。 さらに、症状の強いときには副腎皮質ステロイド剤が処方されます。 ステロイドは強い効き目があるのですが、その分、副作用にも注意が必要です。

「体質改善!」は確かに大切なのですが、これだという明確な最善法が見つけにくい現実もあります。アレルギーはそれぞれ異なりますし体質も個人で皆違います。医者が診断して処方する薬もある程度パターン化されています。 たいていの人には効果があるのですが万能ではないので、そこから漏れてしまうこともあります。

いろいろ試した挙句どれも効果がないとなれば、薬に頼る意味がありません。そうして食べ物や運動療法に移行する人も多いのですが、これもまた「マスメディアにとりあがげられました」的な話題程度の信憑性しかないケースがあります。

西洋医学をすっぱりやめて、漢方などの東洋医学からの見方も一つの方法かと思います。 上記のアレロックは副作用が少なく効果も大きい薬と言われており、長期治療に役立ちます。 アレロックを服用しつつ、ほかの要素(漢方など)を加えてみるのも一つの考えです。。

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