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動悸や胸のドキドキの原因:呼吸と心臓の異常や症状

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動悸・胸のドキドキが起こるのはどうして

■ 胸のドキドキはなぜおこる

大勢の前で話をする。目の前の相手を意識し過ぎる。緊張が高まると胸がドキドキすることがあります。精神的な事象だけでなく、飲酒によっても引き起こされます。いずれにしても、心臓の鼓動が早まるのが原因です。生き物の心拍は、交感神経と副交感神経からなる自律神経によってコントロールされています。普段のどきどきは、自律神経のコントロール下にある正常な反応なのですが。

■ 自律神経の動悸

人は、不安や緊張をかかえたストレス状態に陥ると、交感神経の働きが高まります。筋肉が緊張し、血圧や心拍があがり、呼吸が浅くなって動悸や息切れがおこります。運動では当たり前の現象ですが、運動をしていないのにどきどきするのは、こうした理由によるものです。反対に副交感神経が活発になると、体が緩んで、血圧や心拍も下がります。リラックスした状態になるのです。

しかし、日常の緊張するような状況にないのにもかかわらず、頻繁に動悸がおこるようなら、心臓、肺、あるいはココロの病気である可能性があります。心当たりがあるなら、すぐにでも自分の状態をチェックして対処する必要があります。

動悸の原因

動悸がおこる主な原因は、精神的な事情や心の病気、お酒などの生活習慣、心臓病、薬、などになります。

・精神的問題
緊張したり、不安な気持ち、恥ずかしい思いをしたときなどの「過剰な興奮や緊張状態」にあると、心拍数が上がることがあります。原因は、交感神経の働きが高まり。通常は、一過性であり、時間が過ぎたり原因となっている問題がなくなれば、動悸はなくなります。ただし、不安や緊張が継続的におこると、精神疾患をわずらってしまう可能性があります。

・カフェインやアルコールの飲み過ぎ
カフェインやアルコール、それに喫煙によるニコチンの摂取は、即動悸の原因となります。自律神経を刺激し、血圧を変化させて脈拍を速める作用があるのです。コーヒーなお酒の飲みすぎ、タバコの吸いすぎには気をつけましょう。たしなむ程度であれば、リラックス効果をもたらします。

・薬の副作用
医者が処方する薬物が動悸をおこす原因となっている場合があります。低血圧や狭心症の治療として血管を拡張する薬や、腸の働きを抑えるために副交感神経を弱める薬は、結果的に動悸の症状を引き起こすのです。そのほか、糖尿病の治療のインスリンも適正に扱う必用があります。過剰に投与すると、低血糖になり動悸を引き起こすことがあります。

動悸の原因となる主な疾患

心臓をどきどきさせる病気はいくつもありますが、その筆頭となるのが心臓病です。その他には、甲状腺に関する疾患、精神疾患などが考えられます。

・考えられる主な病気

不整脈
 心拍動が、標準値(1分間に60〜100回程度)からずれて、拍動が多すぎたり少なすぎたり、心拍動のリズムが乱れ状態

狭心症・心筋梗
 心臓の筋肉に血液を送り込む血管が、動脈硬化(動脈内の壁が硬くなった状態)をおこしてしまい、狭くなったり詰まったりして血流が不足する。心臓が酸欠状態になる病気

低血糖症
 血糖値が異常に低下(通常50mg/dl以下)することによって引き起きる症状

バセドウ病(甲状腺機能亢進症)
 甲状腺ホルモンの過剰分泌によって、全身のエネルギー代謝が異常に高まる病気

貧血
 主に鉄分不足が原因となって、酸素と結合して酸素を体のすみずみまで運ぶヘモグロビンが減少、血液中の濃度が薄くなってしまう状態のこと

更年期障害
 閉経の前後にあたる、およそ10年間を更年期という。この期間、女性ホルモンバランスが急激に変化することから、心体にさまざまなトラブルを引き起こしてしまう

精神疾患
 パニック障害、うつ病、適応障害、心気症などの精神疾患が原因となり、動悸がおこる

・心と体の安静が大切

動悸が起こったときは、いったいどうすればいいでしょうか。とりあえず体を休めて安静にして、自分の様子をみるのが基本です。深い深呼吸をしたり、逆に呼吸をこらえたりすることで、落ち着く場合もあります。 症状が動悸だけでなく、胸の痛み、呼吸困難をともなうような場合は、すぐにも医療機関を受診する必要があります。

・病院で診察を受ける

安静にしているにもかかわらず動悸が起こってしまうのは、心臓または内分泌ホルモンに問題がある可能性があります。以前から心臓に病気を抱えている人は、かかりつけ医による適切な検査を受けてください。発作が起こった時であっても冷静でいられるようなら、脈拍数、脈拍の強さをチェックし、できるだけ医師に伝えられるようにします。

「隠れ心臓病」かも知れません

胸が痛くなったり、ドキドキしたり、苦しくなったりするようなら、心臓病の可能性があります。心臓病は、胸の症状をきっかけに見つかることが多い病気ですが、逆にいえば、心臓病と気がついていない「隠れ心臓病」の人も多いのです。原因不明、心臓がどきどきする。
このような漠然とした不安を解消するには、病気であるかどうかを、自分で見極める必要があります。

以下の症状があるようなら、病院で検査をうけてください。

隠れ心臓病の症状4タイプ

1 一瞬の動悸と痛み
 一瞬は、または2秒以内に終わる単発の動悸がおこる症状。その単発の動悸を、間隔をおいて繰り返すこともよくある。

2 静かな時に動悸が続く、めまい・失神
 動いてないのにドキドキした感じが、2〜3秒、もしくはそれ以上続く。長い場合には、それが数時間以上も持続することも。ほかに、めまいやふらつき、意識を失って倒れてしまう「失神」に見舞われることもある。

3 胸が痛い(圧迫される・締めつけ・嫌な感じ)
 胸の前面がグーっと押されるような圧迫感、または、ギューっと締め付けられるような痛みを感じる。「胸のどこが痛い?」と聞かれれても、漠然と胸を示すことが多い。

4 動くと息切れ(疲れ・むくみ)
 日常生活のなかにある、ほんの軽い動作であってもすぐに息が切れたり、ドキドキと動悸がしたり、疲れやすくなる。また、足や顔のむくみが目立つ

心臓に苦しい動悸を感じたときには何科を受診すればいいのでしょうか。可能性はいろいろですが、重大疾患の順に並べれば、心臓内科・循環器内科・循環器科という優先順位になります。眠れないようであれば、不整脈・バセドウ病・パニック障害・慢性不安障害などがあります。「気持ち悪い」と感じる場合は、病気でないことがあります。睡眠不足を解消するだけで、動悸と気持ち悪さから開放されることがあります。

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