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狭心症について:呼吸と心臓の異常や症状

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糖尿病も心臓の負担になる

生活習慣病。現代人であれば誰でも、患う可能性のある疾患のひとつです。 ウィキペディアで生活習慣病を調べると 「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」 となってます。

一般には、糖尿病・脂質異常症・高血圧・高尿酸血症などを包括的にさす 言葉として「生活習慣病」が使われてますね。 かつては成人病とも呼ばれていました。 そして「狭心症」も、この生活習慣病の中に属してます。

狭心症の症状

狭心症は、命に関わる重篤な病気として知られています。 主な症状としては、激しい胸の痛み、締め付け、圧迫感などです。 こうした状態は一つの症状であると同時に、心臓病などの前兆ともなってます。 狭心症は、病気全体の症状の一部に過ぎないとこいことですね。それを説明するには、 心臓に関する病気についても広くお話しなければいけないようです(汗)。

狭心症の主な原因は、血管が細くなること。 血管は、酸素や栄養を送るためのパイプ役。細くなってしまえば、 身体の隅々にいきわたっていた栄養が、届かない個所が現れます。 心臓だって、不足の対象から逃れることはできません。 心臓の筋肉が活動するために血流が弱くなれば、栄養と酸素や不足します。 狭心症の症状である「胸の痛み」が起こってしまうのです。

血液を送っている心臓自身に栄養が行かなくなるのは、オカシな話ですが、動かしがたい事実です。

心臓に血液が行かなくなる虚血とは?

心筋の血流不足を「虚血」といいます。この虚血7割以上は無症候。傷みを感じないんです。 心臓の冠動脈が狭窄・閉塞して虚血状態にあっても、痛みなどの自覚症状がないことを 「無症候性心筋虚血」といいます。

一過性の心筋虚血をおこす疾患を「狭心症」と呼ぶのです。 狭心症には、症状の出る誘因やタイミング、病状の経過、発生の仕組みなどから種類が分類されています。

労作性狭心症
 体を動かしたり、精神的に興奮するなどして心臓に負担がかかるなどで起こるもの

安静時狭心症
 睡眠中や安静時に突然発作を起こすもの

安定狭心症
 狭心症の症状のおこるきっかけや頻度、持続時間などが一定しているもの

不安定狭心症
頻度が増し、強さや持続時間が増大して発作のパターンが変わったり、軽い運動でも症状が現れる場合


心筋虚血によってひき起こされる症状や心臓の機能障害は一時的です。 その間の症状はツライものですが、障害を残すことはありません。 ただし、それそ放って悪化し酷くなれば、一過性では済まなくなります。
冠動脈がもっと狭くなったり閉塞したりして、心筋の酸素不足が強まると、 心筋の細胞が壊死に至ります。回復できない状態まで進行すると、「心筋梗塞」となるわけです。

上記の中で最も心筋梗塞になってしまう危険があるのが「不安定狭心症」で、特に注意が必要となります。

冠動脈の狭窄

狭くなることを「狭窄」といいます。血液を心臓に送る冠動脈が狭窄状態になってしまうと、 狭心症発作や心筋梗塞をおこします。 「虚血」は血液が行かなくなる症状ですが、冠動脈狭窄は血管が狭くなって血液が流れにくくなります。 冠動脈疾患は、性別を問わない代表的な死亡原因なのです。

冠動脈疾患の原因はおよそ3つ。動脈壁に粥状の塊ができて内腔が狭くなる「粥状(じゅくじょう)」。動脈硬化(アテローム硬化とも呼ぶ)によって血管内腔の狭窄。または血管がけいれんして縮む攣縮(れんしゅく)による血行障害による虚血状態。こうしたことが原因となります。

粥状動脈硬化は、血液中の過剰なコレステロールなどの脂質が動脈壁にくっくことでおこります。ドロドロの粥状物質がたまってアテロームプラーク(粥状硬化斑)を形成して、血管内腔がジワジワと狭窄していきます。さらさら血液が重要視される理由は、この粥状動脈硬化が起きないようになるからです。

狭心症を遠ざけるには

狭心症では「激しい胸の痛み、締め付け、圧迫感」などの症状が起こると言いました。 発作と言い換えてもいいでしょう。 心筋梗塞でも同様の症状を起こしますが、こちらは持続時間が異なります。 心筋梗塞のほうは、激しい痛みなどが続く時間は30分以上。 これに対して、狭心症の場合には最長でも15分程度で収まります。

狭心症のほうが時間が短いのですが、この間、苦しみが続くのですから心身にかなりの負担を強いてます。 しかも、病状が進行すれば、やがて心筋梗塞にさえ至る可能性があるわけです。

症状を、具体的な言葉で表すなら「胸がぎゅっとしめつけられる」「胸の奥の方が痛い」 「胸に灼熱感(焼けつくような感じ)がある」「胸を上から押さえつけられる感じ」という感じでしょうか。 胸のほかにも、のどや胃や背中の痛み、歯が浮いてしまうような感じ、 左腕の痛みやしびれを感じる人も多くいます。

痛み方にも個人差があります。「死の恐怖を感じるほどの強い痛み」を感じる人もいれば、 「胸がちょっとおかしいかな」と感じる程度の軽いものまで様々です。

血管が細くなってしまう原因のほとんどは、高脂血症や糖尿病、動脈硬化です。 つまりそうした、生活習慣病の予防を心がければ、狭心症を起こす確率は減少していきます。 冒頭であるように「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等」の生活習慣を改善が全てです。

普段の生活を健全に保つことが、生活習慣病全体に対する予防につながります。 医者にかかる回数を激減させる最良の方法ででしょう。

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