喉が痛いとき:違和感/症状で病気検索

喉が痛いとき:頭/顔の異常や症状などから病気を検索

home > 頭と顔の症状 > 喉が痛いとき

喉が痛くなる原因とは

 首には、中枢の全てが通ってます

首の内には脳を繋ぐ大動脈が存在します。肺と口をつなぐ気管や、胃腸へ食べ物を送り込む食道も通ってます。人が生命を維持する、さまざまな栄養や酸素が通行する重要な幹線が通のです。重要ポイントだらけの身体で、とくに首は最重要といえます。
そのせいで反応が神経質になる場合があります。人によっては少しの体調変化が、ノドに影響をもたらすことがあります。ノドに痛みを感じたり、へんな違和感はないですか。スグ治まる軽い風邪程度ならよいのですが、思いがけず大きな病気のこともあります。

ノドが痛くなるのはナゼ

「ノドが痛い」にもさまざまな種類があります。ヒリヒリした痛みや、鋭い痛み、引きつるような痛み、かゆみをともなうケースなどなど、いろいろなバリエーションがあります。なかなか治らないけど、医者に行く時間もなく、しかたなくドラッグストアの薬に頼ってしまうこともあるでしょう。もんもんと悩んでしまうかもしれませんが、痛みや付随する違和感のパターンなどから、どんな病気であるかを考えることができます。

ノドが痛む原因は、主に、炎症や刺激が関係してると言われます。感染や癌などの腫瘍により炎症や刺激が発生することで痛みが生じてるのです。ノドは口鼻とつながっている箇所なので、外部からの細菌やウイルス・異物の餌食になりやすい環境におかれてます。身体の中でも過敏に反応する気管だといえます。

・ノドの構造と痛みの関係

ノドという場所は、厳密には「咽頭」と「喉頭」に分かれています。前者の咽頭は、鼻〜食道へと続く一連の部分で、呼吸・呑み込み・発声などの機能に関わる部分で、解剖学的にはさらに3つに区別できます。後者の喉頭は、鼻〜気管に続く部分になります。

ノドの痛みを起こしがちな箇所は4つ。それぞれの役目と、痛み・違和感の特徴がわかれば、炎症のある場所を見分けるのに役立つでしょう。

上咽頭(じょういんとう)
 鼻の一番奥と接する部分であり、鼻からの空気が通っていく道です。
 炎症が起きると、鼻とノドの間に重い感じがします。

中咽頭(ちゅういんとう)
 口を開けた時、正面奥に見える部分です。口蓋垂(のどちんこ)・軟口蓋・扁桃腺・舌の付け根などを含んでます。鼻からの空気、それと呑み込んだ食べ物が通ります。
 中咽頭や下咽頭の炎症のことを、一般に「咽頭炎」と呼びます。

下咽頭(かいんとう)
 最も食道に近い部分です。鼻からの空気、呑み込んだ食べ物が通ります。

喉頭(こうとう)
 下咽頭の隣にあって声帯を含む部分です。この先(奥)に続くのが気管です。  喉頭の上にある喉頭蓋は、文字通り、食べ物が気管へ行かないよう蓋(ふた)をする役目があります。  喉頭に炎症が起こると声がかすれて、唾や食べ物を呑み込むときに痛みを感じます。

よくあるノドが痛くなる病気

カゼ症候群
カゼは、空気中に浮遊しているウイルスが咽頭や喉頭に付着して感染することでおこります。また、口内にある常在菌が、体調が思わしくないときに増殖して起こることもあるという説もあります。カゼw発症すると、熱・頭痛・のどの痛み・だるさ・鼻水・鼻づまり・咳・痰などの症状が現れます。安静にして水分や栄養を摂ることで自然に治ります。

・咽頭炎 「いんとうえん」と読みます。突然に発症する「急性」と、ゆっくり経過する「慢性」のものとがあります。急性咽頭炎は、ウイルスや細菌・ストレスや睡眠不足が原因で咽頭に炎症が生じ、のどの痛みや熱を引き起こします。かぜ症候群の一つです。いっぽう慢性咽頭炎は、急性咽頭炎の長期化・喫煙・飲酒・アレルギーなどが原因で発症します。

・扁桃炎 「へんとうえん」と読みます。かつて扁桃腺と呼ばれた病気のことです。これにも急性と慢性があります。主な原因は、溶連菌や黄色ブドウ球菌・肺炎球菌などによって、口蓋扁桃(のどの奥のリンパ)に炎症が起こります。発熱とノドの痛み、さらには腫れと膿(うみ)の付着が見られます。悪化すると扁桃周囲膿瘍を引き起こします。

スグに対応したい症状

痛みの症状でわかりやすいのは、唾や食べ物を飲み込むときの変化でしょう。ごくりとしたときの痛みをどう感じたかで、病気を判断することができます。飲み込むときの痛みかたと病気の関係を示します。以下のような痛み具合であるなら、速やかに病院へ行った方がよいでしょう。

・ヒリヒリと痛むが飲み込める場合

 ノドはひりひり痛むけど、モノは飲み込むことができるときは、  次の病気である可能性があります。
 1 急性咽頭炎 2 急性扁桃炎 3 鼻咽腔炎

 それぞれについて、みていきましょう。

1 急性咽頭炎
 咽頭の粘膜に生じる急性炎症です。喉の痛みのほか、咳・痰、発熱、首のリンパの腫れなどの症状が見られることがあります。

2 急性扁桃炎
 扁桃腺とも呼ばれる「口蓋扁桃」の中でも、急性の炎症です。喉の痛みだけでなく、発熱、体のだるさ、悪寒、首のリンパ節の腫れなどといった症状が現れることもあります。

3 鼻咽腔炎
 のどちんこの裏側、鼻と喉の境目あたりにある「鼻咽腔」の炎症です。喉が痛むほか、鼻水が喉に降りる、痰が出る、頭が重い、肩凝り、耳閉感、耳鳴りなどの症状があります。

・ノドに鋭い痛みが走って、飲み込むときに痛みが増す場合

 痛みがあるだけでなく、モノを飲み込んだときには痛みがさらに増してしまうとき。そんなときには次の病気が考えられます。

 亜急性甲状腺炎 咽頭カンジダ症 中・下咽頭腫瘍

1 亜急性甲状腺炎
「甲状腺」とは、甲状腺ホルモンを分泌する器官です。のどぼとけ(甲状軟骨)の下に位置しておりますが、この甲状腺に亜急性(急性より遅い)の炎症が起こるのが「亜急性甲状腺炎」です。症状としては、甲状腺の痛みや腫れ、それに発熱などです。

2 咽頭カンジダ症
カンジタを発症させる「カンジダ菌」は人間の体内にいる常在菌です。これが喉に異常繁殖して、炎症を起こす病気が「咽頭カンジダ症」。最初は、鈍い痛みや乾燥した感じがあり、炎症が広がると強い痛みや出血が起こって、飲み込むのが一苦労になります。

3 中・下咽頭腫瘍
「中咽頭」は、咽頭の中間であり真ん中には扁桃腺があります。「下咽頭」は食道の入り口周辺を指します。中と下の咽頭腫瘍には、良性腫瘍と悪性腫瘍があります。悪性にかかって腫瘍が大きくなってしまうと、幹部周辺の神経が圧迫され、飲み込むのも困難なほどに喉が痛くなることがあります。

・喉がひきつるほど強く痛むが、なんとか飲み込める

ひきつる感覚があるほどの、強い痛みがあるが、モノを飲み込むことは可能な状態なときは、 以下の病気が考えられます。
 1 扁桃周囲膿瘍 2 咽頭異物 3 舌咽神経痛

 ほかの可能性として「急性咽頭炎」「急性扁桃炎」「中・下咽頭腫瘍」も考えられます。

1 扁桃周囲膿瘍
 口蓋扁桃が腫れて痛むのが「急性扁桃炎」。これが急激に悪化してしまい、扁桃を包んでいる膜の外側に多量の膿が溜まってしまうのが状態が扁桃周囲膿瘍です。さらに悪化すると、激しい喉の痛み・嚥下困難に加え、口を大きく開いたり、唾を飲み込んだりすることさえ辛くなります。

2 咽頭異物
 いわゆる異物が喉に引っ掛かった状態をいいます。よくあるのは魚の骨などです。誤飲した異物が喉に引っかかってしまうことで、痛みや違和感がおこります。

3 舌咽神経痛
 舌の後部1/3の感覚や咽頭筋の運動を支配している「舌咽神経」。この舌咽神経が脳から出るあたりで、血管に圧迫されるために生じる痛みが「舌咽神経痛」と言われてます。ただし詳しいことは明らかになってません。飲み込むとき、あくび、咳をした際に、喉の周りに発作的な激痛が走るのもです。


・唾液を飲み込むこともできないほど喉が強く痛む

 喉に関する急激な症状によって、唾液すら飲み込めないほど強い痛みがおこってしまうとき。  以下のような病気の可能性があります。

 1 伝染性単核球症 2 急性喉頭蓋炎

 次点の可能性としては、以下の病気もありえます。
 急性咽頭炎 急性扁桃炎 扁桃周囲膿瘍 中・下咽頭腫瘍

1 伝染性単核球症
「EBウイルス」の感染がもとになって発症する、特殊なかたちの急性扁桃炎です。

 EBウイルスは、はヘルペスウイルスの一種で、年間100人の日本人が「慢性活動性EBウイルス感染症」を発症するといわれます。唾液の中に存在し、キスなど、口経由で感染し、日本人では5歳までに半数成人までに9割が感染するといわれます。Bリンパ球に感染しますが、基本的には何の病気も引き起こしませんが、発症したのが「伝染性単核症」です。

 喉の痛みのほか、全身倦怠感、発熱、首のリンパの腫れ、湿疹、肝臓や脾臓の拡大、肝機能異常などの症状が現れます。Bリンパ球でなくTリンパ球に感染すると、さらに症状の強い「慢性活動性EBウイルス感染症(CAEBV)」を引き起こします。

2 急性喉頭蓋炎
「喉頭蓋」は、喉頭の入り口にある弁のようなものです。喉頭蓋の急性の炎症が「急性喉頭蓋炎」です。場所が場所だけに、飲み込むときには激しい痛みが現れます。腫れがひどくなれば、空気の通り道が塞がれてしまい、呼吸困難や窒息をおこす危険性もあります。

以上、喉が痛くなる病気と症状をみてきました。これはあくまでも一例であり、よくしられている病気の一部分すぎません。動揺の症状をともなう病気はほかにも多く存在するのです。喉が腫れて塞がれば気管が締め付けられ、呼吸ができなくなったりすることもあります。急を要する病気もあるので、あくまでも参考程度にとどめ、異変を感じたらただちに適切な医療機関を受診をオススメします。

頭と顔の症状
役立つ情報!

耳鳴りがする <前|次> 手や指や腕の症状
内臓脂肪型肥満